時というものは時計の針が回るように、
 時というものは時計の針が回るように、また地球の自転に合わせて動くように、客観的に決められているものですが、実際すべての人が経験しているように、私たち人間にとっての時間というものは、必ずしも客観的なあるいは物理的な時間ではないものです。楽しい時は早く過ぎ、苦しい時は長く続くように感ずるのが通常です。
 ところで時間の感覚、ないし体内時計といわれているものは、大脳の真ん中にある松果体と言われている、小さな松の実のような部位に関係があるようです。体内時計つまり私たちにとっての時間の感覚や、リズムをそこで作っているというふうに言われています。松果体というのは、両生類、は虫類にあっては、周りの色に合わせて自分の皮膚の色を変える働きと関わるものと言われています。
 人間にとってこの松果体にどんな役割があるのかということについては、長らく分からなかったのですが、近年、これはメラトリンという物質を出すことによって、体の時間感覚やリズムを司るのではないかというふうに言われています。
 そして体のリズムを作ることが、時や季節をつくる太陽の光と関わるということは、精神医学の領域にもその研究が及んできます。

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